摩擦圧接の品質

摩擦圧接で接合した部分は強度と精度が高いのが特徴です。
二つのワークを完全に密着して熱で接合することで、金属接合の大敵である酸素を外に押し、高品質な接合を実現しております。

固相接合から得られるパーフェクトな継手

驚愕の引張強さ!母材より強い圧接部

摩擦圧接材の引張強さは、母材よりも強くなり、圧接部ではなく、母材部分で破断しました。

アセチレンガス溶接

3.0tで破断

CO2アーク溶接

8.8tで破断

フラッシュ溶接

12.1tで破断

摩擦圧接

13.2tで母材部分破断

摩擦圧接

13.2tで(圧接部ではなく)母材部分で破断

宇宙空間と同様の条件での接合!
高品質を安定して生み出す秘密

摩擦圧接

金属接合にとって、大気中の酸素は大敵です。接合部にブローホールやピンホールが残ると、曲げや引張りに対して強度が弱くなるうえ、錆が発生する原因になります。

一般的な溶接では、中心部が接合できないことなどから、大気中の酸素が残ってしまいます。一方、摩擦圧接では、二つのワークを完全に密着して熱を発生させるため、大気のない宇宙空間で接合するのとほぼ同じ条件となり、接合面の汚れや、接合を阻害する酸化膜等の不純物をバリとして外へ押し出すため、常に高品質な製品を生みだすことができます。

さらに、制御因子が物理量であるため、品質保証が容易に行えます。経験や熟練は必要ありません。

母材と同じ疲労強度になります!

摩擦圧接材の疲労強度は、圧接のままで、若干上昇し、圧接後焼きならしを行えば母材と同じになります。

母材と同じ硬さ分布になります!

摩擦圧接部付近の硬さは、焼入性の良い材質の場合、上昇します。焼きならしを行えば、部材と同一の硬さになります。

確実な品質保証

もう経験や熟練は必要ありません!

摩擦圧接技術を導入する上で最も重要なポイントは品質管理です。制御因子が物理量であるため品質保証が容易に行えます。